ベトナムに新型コロナ第二波 再び社会隔離になるか ※8月8日更新

ベトナム

今日も熱々のベトナムからくろまめです。

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ベトナムのコロナウィルス感染状況 ※8月2日現在

コロナウィルス感染死者ゼロ、市中感染100日ゼロ直前の先週、ベトナムのダナン市で416例目の新規感染者が出ました

※8月8日更新
第二波での新規感染者は335名 死者10名
ベトナム国内は3月の社会隔離前の状況に戻るかのような勢いでスピード感のある政府通達が次々に出ています。その翌日からは日本国総領事館からのメールが引きも切らず届くようになりました。日に1通、3日前からは日に2通届く事態となっています。ここ二週間あまりで300人以上の新規感染者が出たことと、いままでひとりも死者が出ていなかったベトナムで10名もの死者が出たことは大きなニュースになっています。

ウィルスは6種類目の変異が起きていて新種は非常に感染力が強いとも言われ、第二波への警戒感が急激に高まっています。

7月までのベトナムの状況

1番重症だったベトナム航空の英国人パイロットは長期間エクモで治療するも症状は改善せず、一時は肺移植が検討されました。
熱帯病専門病院からの転院も済み、いよいよ移植準備に入ったと言われていました。その後は幸いにも順調に回復し、7月初旬には政府の要人に見送られ英国へ帰国しました。
政府の威信をかけた治療の成果に国民はほっと胸をなでおろしたと同時に自粛の反動は大きく、国内旅行を一気に活発化させていました。
今回、国内有数の観光地であるダナンを訪れていた人は一時足止めになるなど国内観光が活発化した矢先で出鼻をくじかれた格好です。

我が家の周辺地域でもマスクしている人は極端に少なくなっていました。
そろそろ市中感染ゼロ100日達成なるか。SARSの時同様、世界で1番最初にコロナ制圧宣言もそろそろ出るのかなという誇らしい気持ちを抱いていたタイミングです。

急な市中感染の発生で私が住むアパートのエレベーターにもマスク着用ポスターが早々に貼り付けられ、入口では都度検温されるようになりました。
スーパーへ行けば昨日まで顔を丸出しだった人たちがみんなマスクを付けて検温の列に並びます。つい数日前とは全く違う様相を呈しています。

第二波以降の警戒感

まず政府はハイリスク地域へ出入りした人の洗い出しを行っています。各国大使館等を通じて感染可能者の告知義務を通達し、人々には健康状態の自己管理を行うようにとのこと。

ホーチミン日本国総領事館からのメールには感染者が立ち入った場所と時間が明記されています。見た瞬間は率直にこれは細かいなと思いました。
主にダナン市のカフェやホテル、ビーチ、小児病院、アイスクリーム屋さん、教会、ランドリーショップや長距離バスの発着時間まで事細かなものです。
このハイリスク地域、当該時間に立ち行った者はすぐに申告せよとあります。

ベトナムの場合、感染者はアプリに住所と名前をさらされます。個人情報を配慮するよりまずは抑止です。
感染者の家は地図にもしっかり表示されるようになっており、その周辺は立ち入りが制限されます。
感染者の出たダナンは閉鎖され、フードデリバリーも営業停止、ホイアンも同様の状況で映像を見たところお店にはことごとくシャッターが下りていました。食料はどうなってるんだろうと心配にもなります。
ハノイの病院でも院内感染が起きてしまい人手不足から退職後の看護師や医師が招集されて病院内に入るための検査待ちの長い列ができていました。

ハノイではピザ配達人が感染し10日間配達していたことも判明、昨日は日本に帰国した日本人経営者が陽性となり、ダラットやホーチミンの多くの場所に立ち寄っていたことも判明したことで素人目にも広い地域で感染者が増えるだろうなという予想です。

ベトナムの感染対策

先週はホーチミン市の一部区域でも閉鎖が行われました。全国でここ数日の間に6万人近い人の検査をしたようです。本当にスピード感が違います。

かねてから在住者をピリつかせている感染対策の厳しいベトナム。
現在、多くの日本人が帰国できず日本路線の開通を待っている状態です。やっと国内観光が少しずつ上向きになり国際線への期待も出てきた中、毎日発出されるベトナム保健省の『緊急通達』に不安も高まる一方です。

ローカル地域では外国人に不安を感じる近所の通報によって公安が訪問、即日強制隔離になった例や、住民の要望で引越さざるを得なくなったという日本人在住者の話もあります。
私も当初はタクシーに乗ると国籍を聞かれることも多かったのです。このような状況では外国人に対して警戒感を持つのはごく当然のことです。

接触者とエレベーターに乗り合わせただけで『はい、隔離!!!2週間監視します!』
日本で考えられないでしょうが、ベトナムでは十分にあり得ることです。自分が隔離になれば不自由さを我慢するだけの話ですが、恐れるのは住んでるアパート一棟まるごと隔離されてしまう事です。
我が家の場合も誰かひとりでも同じ棟に居た場合は一棟650世帯まるごと隔離されます。
一戸建ての場合は周辺の数ブロックが立ち入り制限区域となり、お店があれば当然営業停止となるので申し訳ないの一言ではすまされない問題です。

あれは4月のことでした。日本から入国した人が軍の隔離施設に送られました。むき出しのベッドや扉のないシャワー室…。
そんなとき、我が家の隣接の棟が隔離されました。緑色の制服を着た公安警察がずらっと座っていた物々しい様子を見たときには
『これはひとごとじゃない!自分だけの問題で済まない!』と震え上がったものです。
いまこの棟が隔離されたとして我が家に公安警察がやって来たら…自宅なら耐えられる。でも軍の施設に送られることを想像すると…正直ちびりそうです。

そんな矢先、さらにショッキングなニュースが飛び込んできました。なんと逃走していた中国人不法入国者のうち11人がこのアパート群に潜んでいたとか。

Oh!マイガット!!!

ニュースを見てからすぐ5日ぶりにアパートを出て地下のスーパーでトイレットペーパーと食料品を買い、さらに〝水のおじさん〟に19リットルの水を2本配達してもらいました。これで2週間の隔離に耐えられる。(かもしれない)

第二波に耐えて引き続き正しい予防対策を

コロナ禍が襲来して以来、ベトナムの強硬的ともいえる徹底的な感染対策に国民は素直に従い自制して生きる姿はまるで戦時下のような状況でした。私はベトナム人の自制力や強靭な精神に敬服していました。私は初めて社会主義国の厳しさをリアルに知りました。そして結果、感染抑止は成功したかに見えていたからこそ今回のことは残念でなりません。

もともと中国武漢で発生したこの疫病でベトナムでは780万人もの失業者を出しました。そして医療従事者の必死の努力による手当の甲斐もあり、回復する患者も増えて順調に終息に向かっているかのように見えていました。皆そう思っていたはずです。これからは経済回復、年6%の成長率を取り戻そうとしていたのです。

その一丸となった対策も今回の中国人による不法入国者が原因となる感染の再燃だった場合には国民感情はどうなるのでしょうか。対日感情も含めてやり切れなさ残すことでしょう。

日本では都市部でどんどん感染者が増えて大変な状況になっている様子です。私も遠く離れた日本の家族のことがとても心配です。とにかくよくよく手を洗ってしっかり予防をするしかないようです。

一人一人の衛生観念や予防策頼みになりますが、時期的には同時に熱中症対策もしつつになります。
これからも引き続き気を引き締めて、1日も早く終息が訪れてくれることを願うばかりです。

くろまめ

 

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