危険過ぎる運転 ホーチミンの迷走Grab Taxi 後編

ベトナム生活

しんちゃお。
くろまめ本日も外には一歩も出ず。
ブラボー!インドア!引きこもりww

 

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危険過ぎる運転 ホーチミンの迷走Grab Taxi 後編

さて前回の話はGrab Taxiの危険運転と迷走っぷり。
ベトナム住みのくろまめですら度肝を抜かれてしまう話。
人間ウインカーも楽じゃねぇよ?

前編はコチラ

危険過ぎる運転 ホーチミンの迷走Grab Taxi 前編
しんちゃお。 朝からじとじと湿度80%超えのベトナムからくろまめです。 ベトナムの中部北部は台風の被害が...

本日はその続き

 

振り出しからやっと幹線道路に入ってひと安心

謎に右折を繰り返す女性ドライバー。
なんか不思議な空気をまとってるのよね。

2度目の“振り出しに戻る“をやらかしたGrab Taxi。やっと幹線道路に合流、スーパーからの距離と言えばわずか100メートルほどで目と鼻の先。今まで何やってたん?

ふぁ…まいったわ。
いつ家に着くのかな。

この先は橋になっている。

橋は左側2車線が車専用道路で、右側がバイク専用。
車専用道路に入ることは見れば誰でもすぐにわかるはず。
無事に幹線道路には入ったから、右折する橋のたもとまでは安心していいかな。

ドライバーも幹線道路に出て安心したのか、なぜか「おーけーいーおーけーい」と掛け声をかけて、また急にスピードアップした。

いやいやいや、ここはスピードを出すところじゃない!

予想外!急にハンドルを切ったドライバー

左からは車もバイクもたくさん走って来ているし、すっかり渋滞の時間にもなった。
こんなにも交通量が多いんだからセーブしてよ。

事故でも起こしたらどうなるのよ。
あんた、バイクを殺したいの?あん?

と思ってた一瞬

ドライバーがなぜかハンドルを

 

 

 

 

 

 

くいっ

とな?

 

ほわっ?

 

バイク専用道路にはまり込んだGrab Taxi



え?なになになに????

あぁあ???

あんた!右側のバイク専用道路に入ったの?

なんてこった!オーマオイガット!


そこからが地獄絵図。
車は周りのバイクから一斉にクラクションを浴びて急急ブレーキで立往生。
急ブレーキってことはもしかして今なう気づいた?

恐る恐る窓の外、左後ろを見た。
車専用道路とバイク専用道路の分岐点をとっくに通り越してる!

通り越した?
ほんとに通り越したの?
リアル通り越しましたの?


くろまめのバカバカバカ!

直線に入ったからって気を抜くんんじゃなかった!

 

バイク専用道路でクラクションと怒号を浴びる地獄絵図

当然、後ろから走って来ていたものすごい数のバイクも同時に立往生。
耳をつんざくクラクションの渦と怒号。
おーまいがっと、じーざす!(何回言うねん)何回でも言うわ!

通り過ぎるときに車の中を非難の目で覗き込むライダーたち。
こわ!こわ!
Grab Taxiはバイク専用道路に15メートルほど侵入してしまっていた。

ないわ~。
さすがにこれはない。

ふあぁあぁぁ。声にならない声しか出ない。
ひっひっふぅう~ひっひっふぅう~

うーーー。(汗
シートに突っ伏して「ばかばかばかばか!」ってじたばたしたかったけど、シート汚ったな。。。

どうすんのコレ?

ドツボにはまったドライバーはおもむろに振り返った。
くろまめに「おーけーおーけーおーけー!」となだめるように言った。

なーーんにもOKじゃないわ!!!

この渦の中から脱出できる気が全然しない。
周りのライダーがハンターに見える。


もうさ、
このままバイク専用道路行っちゃえば?


このバイクの渦の中を15メートルも下がるなんて無理ゲー。


固まってたドライバーは後方を振り返った。
そしておもむろにギアをリバースに入れた。
ゆっくりバックし始めた。

後ろから向かってくるバイク群をものともせず、彼女はバックを始めた。

 

すげー!心臓つえ~!ww
マジかー


バイク側からするとただ走っていただけなのに唐突に止められたうえに、
わけもなく突然避けさせられる理不尽。

びちびちに詰まったイワシの群れに無理やり尾びれから逆走するマグロ。

自分の停まっている位置にバックしてくるマグロはもはや凶器でしかない。
悲鳴のようなクラクション。
びびびびびびびびびびーーぶぶぶぶぶぶー!びびでばびでぶー♪

もう笑いしか出てこない。

道路で渦になるバイク、悪魔のようなGrab Taxi

もしも、くろまめが真後ろにいるバイクならば、重いバイクで群れから抜け出せず、パニックになっていたことだろう。
避けながら左右に散っていくバイク、次から次へと後ろからどんどんくるバイクの群れ。
上空から見たなら100台以上のバイクが車を中心にひと固まりに動いていただろう。
いやそんな数ではないかも知れない。
ここはホーチミンで最大級に広い幹線道路なのだ。
バイク専用道路にはまり込んだGrab Taxiはもはやどうしようもなく厄介でとんでもない悪魔だった。


そこだけ1点集中し続けるクラクション。

びびびびびびびびびびーーぶぶぶぶぶぶー!びびでばびでぶー♪

共鳴して悲鳴にも聞こえるクラクション。
さながらリアル現代地獄絵図。
2人乗りのバイクの後部シートの人たちは窓をどんどんたたいて抗議していった。

そりゃそうだ。
気持ちはわかる、すまない。
これは完全なくろまめの管理不行き届き。

真後ろを見たらあまりのバイクの数に唖然とした。
もうどうすることもできないよ。。。
あきらめて後部座席に深く座りなおした。


ぷっぷーっぷっぷーぷーぶぶぶぶぶぶー!
びびでばびでぶー♪
不謹慎だけど笑いしか出てこないの、こういうとき。
人間って不思議だよね。究極困るとなぜに笑いがこみあげてくるんだろう。

ふうーーっ、不謹慎。

気づいたらドライバーはマスクもしていなかった。

溜息ついてあらためてドライバーを見たらえっ?
今なう気づいた!
彼女マスクもしてないの?

配車するときに客にマスクしろ注意報が表示されてたのに?

そこを「了解」しないと配車画面に進まなかったよ?
なにそれー!どゆこと?
肝心のドライバーがマスクしてないってか?
今ごろ気づくのもなんだけど、こんなのアリ?

だめだめドライバーvsだめだめくろまめ。

巨大なヒンシュクの渦のなか、時間をかけて15メートルほどバックして分岐点に戻った車。

ドライバーは限界ぎりぎりまでハンドルを切って車専用道路に入った。
一度で入れず、またバックした。
おいっ!!!💢
いい加減にしーや。

 

Grab Taxi、車専用道路に入って再びスピードアップ。

なんとか車専用道路に入った時点でドライバーがこちらに向かって「さんきゅーさんきゅー」と言った。
え?何に?

そしてまたスピードを上げた。
やめてくれ、頼む。
せめて反省をかみしめて
ゆっくり走っておくれ。

くろまめはあきれ声で「すろーだうん!すろーだうん!」と声をかけた。
ドライバーは「そーりーそりー、おーけい、おーけい」と言っただけでスピードを落とす気配はなかった。
顔は下に向けず目だけを動かしてチラとスマホ画面を見ていた。


スマホに何があるんだよっ。集中しろや。

きっとこの先も彼女は道に迷うだろう、間違いない。

 

直進の交差点でまた右折しようとするドライバー。

橋を降りたところで車は中央車線からバイクをよけつつ右折した。
危険な運転!バイクに当たりはしないかとハラハラした。
そしてまた急にスピードを上げた。
また「すろーだうん!」と言わなければならなかった。

次の交差点では直進だったが、彼女は案の定右折しようとした。
もはや正しくない道だけを選ぼうとしてるのか?

それとも、くろまめと一緒の時間をひきのばそうとしてるの?

右折しようとするのを「ストレートごー」と少し強めに言って、身を乗り出し進むべき道を指さした。
くろまめ、もはや完全なる人間ウインカー。
なぜ異国で道を指示してるの?おいら日本人なんですけど…

もしもそこで間違って右折でもしようものなら、道路ははるか遠くまでUターンができない構造になっている。
これ以上この車に乗ってるなんて、くろまめとても心臓が保つ気がしない。
さらに長い距離を彼女の運転で走るなんて心臓破裂しちゃう。

 

誇らしげに「ファーストタイム!」と言うドライバー。

真っすぐ行く指示をしたとき、彼女は「さんきゅーさんきゅー」と言ったあとに
ひと呼吸おいて唐突に

あー、ふぁーすとたいむ!!!」と言った。

は?
ちょっと言ってる意味わかんない。

ファーストタイム?なんのこと?

初めて?

それはこの地域が初めてという意味?
それともGrab Taxiを運転するのが初めてという意味?
客を乗せるのが初めてなのか?
ま・さ・か…!

車の運転が始めてじゃないよね???

首周りに冷たい風が吹く。
ぴゅーーー!!!
北風小僧のかんたろう~♪ かんたろっ♪(合いの手)

マジか!

聞く気にもなれなかったし、本当のことを知りたくも無かった。

この地ではお金でも運転免許証が買えることを知っていたし、運転が初めてだと言われたら、荷物もろとも橋の下で降りてもよかった。
歩道が無くたって。
野犬やホームレスがいたって。
足元がいつもどおりのビーチサンダルだってかまわない。
今はまだ命が惜しい。

 

彼女がせめてGrabドライバー用のナビを使ってさえいれば、道を知らずとも客を目的地に運ぶことはできる。
ナビの使い方が分からないのか、それとも見たくないのか。

 

 

 

無事に家に到着、ドライバーのアクションに驚く。

そのあともバイクが右側を走っているのに中央車線から急に右折したり、危ない場面はあったが、なんとか無事にアパートに到着することができた。
車寄せに入るように頼んで荷物をまとめて手にしてドアを開ける。

くろまめの心臓は出かけるときよりあきらかにひと回り縮まった気がしたが、とにかくバイクを巻き込むことなく無事に家に着いた。

くろまめはいちおう
「かむおん、ちー(ありがとうお姉さん)」
と言った。


彼女はシフトをわざわざパーキングに入れて振り返り「さんきゅーさんきゅー」と言った。

そして、両手を上げて

なんと

 

ハイタッチを求めてきた。

 

!!!!!

 

うそでしょ?
くろまめ倒れそうだった。

なんという強心臓!

常識の時空をはるかに超えたこの壮大な楽観主義。

彼女の中ではもうすっかり済んだことになってるの?
ハイタッチ…何かを成し遂げた感?

 

利用者としての反省、ここは日本じゃないのだ。

彼女はこの後もお客さんを乗せるのだろうか。
あの危険な運転でお客さんを乗せて、このホーチミンを走り続けるのだろうか。
思わず身震いが出た。(Grabよ、もう少し精査してくれ)

そしてくろまめ大いに反省した。
たくさんのバイクを危険にさらすことになる前に
彼女のスキルを察知できたはず。
バイク専用道路に入ってしまう前に気を抜かずにきちんと進む方向を指し示した方がよかった。
彼女は英語も単語程度しかできないようだったし、今となっては遅いけど早めに伝えれば慌てて失敗することもなかったのかもしれない。
自分は日本にいる感覚でドライバーに対してなるべく口出ししない方が…という遠慮が確かにあった。

Grab Taxiは会話をしなくてもよい便利なシステムだけど、登録車両の運転技量は一定じゃない。
異国では客だからと漫然としてちゃだめなんだ。
海外に住んでいたら客としてのスキルも求められてるんだ。

無事に到着できた安堵と反省。
くろまめすっかり落ち込んだ。

なかなか来ないアパートのエレベーター。
ぎゅうぎゅうすし詰めになったエレベーター。
はしゃぐ子どもたち。

身体中の力が抜けてぼーっと荷物を取り落としそうだった。

家に入って水を一気飲みした。
20分に満たない乗車時間だったけど、1時間以上も乗っていた気がする。

 

Grabに運転についてのフィードバックを送信する。

スマホを開いたらGrabアプリが表示された。
降車した後に表示されるドライバー評価画面になっていた。
先ほどのドライバーが画面の中でにっこり笑っている。

うわわ…汗

今まではドライバーや運転に多少問題があったとしても☆を5つ以下に評価したことはなかった。
しかし今回はあきらかに多少の問題ではない。
当然ながら5☆の評価をつけることはできない。

星マーク★を低く評価したら理由項目をチェックする画面に遷移した。

 

チェックを入れた項目

・マスクを着用していない。
・ルートを外れている。
・安全運転でない。
・運転スキルが足りていない。


さらにその下に問題点を文字入力するようになっている。

問題点コメント入力


・ナビゲーションを使えていない。
・ルート通りに走らず道を3回間違えた。
・バイク専用道路に入りこんだ。
・危険な運転だった。


 

送信ボタンでフィードバックを送っておいた。

 

送信したフィードバックに対してのGrabからの返信。

Grabからはすぐにベトナム語と英語の返信(定型文)がe-maiで届いた。

翻訳すると次のとおり

親愛なるくろまめさん

直近の乗車を評価していただきありがとうございます。
サービスの期待に応えられなかったとのこと、申し訳ございません。

当社のサービス改善のためにあなたのフィードバックは記録されていますのでご安心ください。


もしもこの乗車の詳細、特に安全に関する問題を私たちと共有したい場合は調査してサポートできるようにこのメールに返信することをあなたは躊躇する必要はありません。


Grabをお選びいただきましてありがとうございます。
またお役に立てることを楽しみにしております。Grabチーム

 


なんだこれ?
記憶されたからご安心ください?躊躇する必要?
それで終わり?
なぁーんかビミョーに上から目線?

というか、運賃はそのまま引き落とされるわけ?(そりゃそうだ)

恐怖を味わって人間ナビした分、気持ちでいいから差し引いてくれよ。。。
だって明らかに心臓が縮こまっているんだ。

 

本日の学び、まとめ。

【本日の格言】
自分の常識、人の非常識!


世の中にはいろんな人がいる。
ベトナム生活なかなかキツイ。

縮んだ心臓、なにかで戻さなきゃ。
(おやつ?)

 

ごきげんよう!

くろまめ

 

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