新型コロナ第四波 ベトナムに2ヶ月ぶりの市中感染者 ※2月8日更新

ベトナム生活

2月8日(月)22時更新 ベトナムの新型コロナ関連

1月28日に北部地方から発生した集団感染からベトナム国内の感染者数は467人に増えて、累計で2,050人になりました。(死者は増えず35人のまま)

そしてホーチミン市ではタンソンニャット空港職員5人からの感染者は現在まで25人となり、濃厚接触者(F2)とその接触者(F3)が追跡され市内各所でテストとエリア封鎖が実施されています。

くろまめの住む区でも一部封鎖されている地域がでてきました。

ハノイ市で女性とその娘と家政婦が新たに感染した例は住んでいるレジデンスを封鎖して、テストを実施しているものの、住民の多くがテト(旧正月)帰省で不在だったとの驚きのニュースです。
陽性と知らずに帰省している人がいれば追跡は難しくなり、都市部に戻ったときにはクラスターが発生する可能性もあるのではと心配になります。

今日お会いした知り合いの方も明後日からのテト休暇に飛行機でリゾートに向かう予定とのこと。
感染者は直接人と接する職種ではなかったそうですが、空港が閉鎖になる可能性はあるのでしょうか。

北部地方では入域者に対して隔離を決めた省もあり、これから帰省するひとも帰れない可能性も出てきました。この状況では帰省も旅行もリスクが高く、キャンセルしているひとも多くいる様子です。

ベトナム人にとって1年で一番楽しみにしている大切な行事のこの時期。
田舎に帰って家族に会いたい気持ちを考えると、去年よりもさらに暗いお正月を迎えることになりそうです。

 

4度目の市中感染の発生経緯。

昨年11月末、ベトナム国内を揺るがせたベトナム航空客室乗務員(男性)の隔離違反から発生した新型コロナ市中感染。

約2ヶ月が経過したまた新たなニュースが飛び込んできてベトナム国内がざわついています。


前回(第三波)の市中感染発生の経緯☟

ベトナムに新型コロナ第三波 3ヶ月ぶりに市中感染者 ※12月2日更新
ホーチミン市内で4ヶ月ぶりとなる市中感染が発生。ベトナム航空客室乗務員の隔離違反から広がった感染で強制隔離への恐怖を再び味わうことに。濃厚接触者(F1)は軍の施設に遅られ、(F2)も自宅に強制的に隔離となり外出禁止、食糧が支給されるベトナム。またもピリピリと緊張感の高まる現地から。

 

1月28日正午にベトナム北部紅河デルタ地方ハイズオン省と東北部のクアンニン省で新型コロナウイルス集団感染が発生して新たに陽性患者82人が見つかりました。

 

日々、日本の新型コロナ感染者数を見慣れているとそれほど驚くような数字ではないかも知れません。

しかし緊急事態宣言下でも強制力が無い、あくまでも自粛というかたちの日本とは違って接触者を洗い出したうえで有無を言わさず強制隔離してしまうのがベトナムです。

 

明日は我が身、同じ時間、同じ場所を共有する程度のほんのわずかな接触でも強制隔離となるベトナムの強硬な予防措置を知っていれば自ずと緊張が走ります。

しかも今回から強制隔離期間が2週間ではなく、なぜか3週間に延長されていました。

食糧が配給されるらしいとはいえ、3週間もの間、部屋から1歩も出ない生活はなかなか想像がつきません。本音を言えば想像したくない。

そして本日、北部から遠く離れた南部ホーチミン市でも濃厚接触者が確定してレジデンスが閉鎖されているらしいとの情報が入ってきました。

まさに他人事ではなく在住日本人の間にも再び緊張感が高まっています。

 

今回の集団感染発生

今回、感染した82人のうち72人がハイズオン省、10人がクアンニン省在住です。
いずれも28日午前に感染が発表された1552人目の感染者(女性・34歳、ハイズオン省在住)と1553人目の感染者(男性・31歳、クアンニン省在住)の濃厚接触者(F1)だそうです。

これに先立ち、28日午前に市中感染によりハイズオン省とクアンニン省の2人が新型コロナウイルスに感染したことが発表されて、うち1552人目の感染者はベトナムから日本到着後に新型コロナウイルス感染症の変異株が確認された女性と濃厚接触があったことがわかっています。

ちょうど3日前に在ホーチミン日本国領事館から「ベトナムから日本に入国した1名から英国での変異株が発見された」とのメールを受け取りました。

嫌な予感は的中しました。
実はこのハイズオン省のクラスターは日本へ行った1552人目のベトナム人女性から義妹へ感染し、職場でクラスターになったという話です。

ハイズオン省の新規感染者72人全員が、日本に渡航した感染者と1552人目の感染者の勤務先であるチーリン市のベトナムポーユン電子(Vietnam POYUN Electronics)の労働者で、1552人目の陽性を受けて労働者2340人の検査をしたところ、集団感染が判明したそうです。

早速、ハイズオン省は28日正午から社会的隔離措置(ロックダウン)を実施。
特にチーリン市は最も厳しい社会的隔離措置を適用して21日間の封鎖を実施しています。

ベトナムは決定から実施までのスピードがいつもながら驚くほど速い。

一方、クアンニン省では1553人目の感染者の勤務先がバンドン国際空港だったため、空港は封鎖されました。

濃厚接触者(F1)として355人、接触者の接触者(F2)として124人、F2の接触者(F3)としてさらに特定し、検査を行ったところ10人が陽性。

このうち2人がハノイ市の自宅へクアンニン省から帰宅していたそうで、ハノイ市でも封鎖地域が発生しています。

バンドン国際空港を封鎖する15日間は発着予定のフライトは全て他の空港を利用することになります。

 

 

今回の集団感染の経緯

海外渡航歴のない2人が新型コロナウイルス検査で陽性判定が出たのはベトナムで約2ヶ月ぶりです。

ハノイのノイバイ空港から関西国際空港に到着した後に新型コロナウイルス感染症の変異株が確認された女性はハイズオン省チーリン市在住のベトナム国籍の女性で海外派遣労働者として、1月17日にシンガポールを経由して日本に到着後、検査で陽性となりました。

日本への渡航前はチーリン市のコンホア工業団地で労働者として働き、出国前の新型コロナウイルス検査では陰性の結果が出ていたにもかかわらず日本到着後の検査で陽性となり、英国で報告された変異株が確認されたそうです。

市中感染が確認されたのは、1552人目の感染者(女性・34歳)と1553人目の感染者(男性・31歳)
2人とも現在はハノイ市ドンアイン郡の中央熱帯病病院で隔離・治療中。

1552人目の感染者は、ハイズオン省チーリン市フンダオ村在住で、Gさんの義理の妹。
Gさんと同じ職場に勤めていてバイクで一緒に通勤。
Gさんが日本で陽性となった後、接触者として隔離・検査を受けたところ27日に陽性と判明、変異株については現在検査中だそうです。

Gさんが日本に発つ前の15日にGさんの送別会に出席、翌16日は頭痛や寒気の症状があり市販薬を服用するも出勤。
17日には親戚の新築祝いにも出かけています。
ところが23日午後になって咳や胸の圧迫感、息苦しさの症状が現れ、仕事を休んで病院を受診。
しかし24日午前と26日午後に買い物に行き、他の日も普段通りに出勤してクラスターが発生しています。

1553人目の感染者は、クアンニン省ハロン市のバンドン空港職員で熱や咳、喉の痛みの症状があり、23日に自主的に病院を受診して検査の結果、27日に陽性と判明。

男性は糖尿病を患っており、症状が悪化する可能性もあるとして医師による経過観察中。

男性は9日に同窓会に参加、19日にはカンファレンスに出席後にコンビニエンスストアを利用。
21日に空港の忘年会に参加して22日には会社の会議に出席した後に薬局に行っています。
この男性の接触者は89人が確認されてるようです。
しかし随分と詳しく調べる。。。

これを受けて当局はクアンニン省内の幼稚園、小中学校、高校、大学を全面的に休校にしました。
さらに大人数が集合する活動や不要不急の会議を制限しています。

 

エピデミックをいう表現を使い始めたベトナム。

日本ほど医療の発達していないベトナムで感染者が増えることが一番のリスクであり、政府として強硬な対応をせざるを得ないのが現状です。

ベトナムでは新型コロナ感染に関して接触状況を詳細にわたって調査し公表しているため、感染者の住所はもちろん個人名や写真などの情報も素早く出回ってしまいます。

ベトナムではFacebookを使っていない人はいないというくらい普及していることもあり、良くも悪くも個人情報が出回るのはあっという間です。
名前はもちろん住所や写真まで出回ってしまう。

感染者が立ち寄ったというコンビニや薬局のひとたちまで濃厚接触者(F1)として、家の周りは封鎖され、軍の施設へ送られる。
なんとも気の毒としか言いようがありません。

ベトナムへ渡航した一昨年の11月。
最初に住んでいたアパートの隣がちょうど軍の施設でした。
扉のないむき出しの屋外シャワーやトイレを使うのが窓からあからさまに丸見えでした。

あのような施設を見た後では隔離が恐怖でしかありません。。。

 

 

テト旅行のキャンセル続出で観光業が再び大打撃

コロナ感染を受けると素早く社会隔離して感染を封じ込めるのがベトナム政府の施策です。

もちろん国際商業便はこれからも停止したままでしょう。
感染を繰り返えし、ほかの国の感染がおさまらなければ再開のめどはつくはずもありません。

北部の感染地域からの検問所も早速設置されたようです。

2月12日のテト(旧正月)元旦を迎えるベトナムではその前から長い休暇期間に入ります。
多くのベトナム人が国内を大移動していっせいに帰省します。
仕事を辞めて帰ってこない人がいるほどテトはベトナム人にとって大切な行事です。

日本に帰国できない日本人もベトナム旅行を計画していた人は少なくないはずです。

保健省はテトまでのむこう10日間でこの市中感染を食い止めるとの意気込みですから、前回よりもさらに厳しく封じ込め対策を講じることでしょう。

ベトナム国民が1年で一番大切にしているテトをどのように迎えられるのか、いま一番の関心ごとではないでしょうか。

 

※2/2午前6時情報更新
—その後28日以降に確認された集団感染は系269人で累計1,851人(死者35人)感染者が確認された北部の小学校では生徒が中にいる状態で封鎖して検査が行われました。(ちびっこたちが気の毒すぎる…)

感染者はベトナム北部に集中していますが、ホーチミンでも1名、ホーチミン近郊のビンズオンでも1名感染者が出ており、立ち回り先を調査中。随時隔離者は増えそうです。

ホーチミン市内の学校もテト休暇を前に本日からいきなり全面休校措置となりました。。。

 

 

 

くろまめ 

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